毎年約90万人以上が訪れる東京の夏の風物詩「隅田川花火大会」。会場周辺は早い時間から場所取りの人々で埋め尽くされ、移動もままならないほどの混雑になります。
「せっかくの花火、落ち着いて見たい」と思う反面、テレビでも取り上げられるレベルの隅田川花火大会では難しいのが現状です。
そこで今回、会場から直線距離で約5km離れた「荒川河川敷」から花火を観賞してみました。結果としては、想像以上に快適で、しっかり楽しめる穴場スポットでした。
なぜ荒川河川敷を選んだのか
「隅田川花火大会の人混みを避けたい、でも、できればきれいに見える場所がいい」というのは誰もが思うことかと思います。
例えば、少し離れたエリアでは「汐入公園」が有名ですが、メディアで紹介され穴場スポットでも無くなり、「会場からやや遠いにもかかわらず早めの場所取りをしないといけない」エリアになってしまいました。
【隅田川花火大会を観覧される方へ】
— 都立汐入公園 (@ParksShioiri) July 18, 2025
汐入公園は決して穴場ではありません!今年は昨年以上の人出が予想されます。お出かけの方は無理のない計画をお立てください。皆様のご理解とご協力をお願い致します。 #隅田川花火大会 #穴場 #汐入公園 pic.twitter.com/BhtdYwE0s9
やはり隅田川花火大会ほどの規模になると、2~3km圏内でも人でごった返します。
「小さくてもいいから少しでも見えて、人がいない場所がいい」そんな思いで探していたところ、目をつけたのが「荒川の河川敷」です。
このエリアはXでのKamazon(@Kamazon16)さんの投稿を参考にしました。
#隅田川花火大会 #GIS #地理 #データサイエンス #プログラミング #花火大会
— Kamazon (@Kamazon16) July 26, 2025
花火が見られそうな場所を推定してみました。
暑いので、密集を避け、のんびり眺めるのも良いかもしれません。
↓地図アプリ版も作りました(ダウンロード不要です)。https://t.co/dsx0GkkY24 pic.twitter.com/mEcKSeWHvv
細かく研究してくださっているので、「新しいビルが立った」などの問題がなければ、ピンクのエリアでは花火が見える可能性がかなり高いです。逆に、会場2km圏内でも、建物によって花火が見えないエリアがあることが一目でわかります。
今回訪れたのは、足立区方面の荒川沿いにある比較的視界の開けた土手。地図で見ると、隅田川の打ち上げポイントからは約5kmの距離ですが、高層建物が少ないエリアで、上空に打ち上がる花火が見えそうだと思い、試してみることにしました。
実際の花火の見え方・聞こえ方
夕暮れどきに到着し、レジャーシートを敷いてゆったり待機。夜7時、第一会場からの花火が打ち上がります。
前提として、5km以上離れているので見える花火は小さいです。

写真のように、かろうじて花火が見える感じで、さくらんぼ大の大きさでした。

しかし、高めに打ち上がった花火は遮るもの無く視界に入り、形や色もはっきり楽しめます。

残念ながらスマホなので低クオリティの写真ですが、周りには一眼レフで撮影に挑んでいる方もいました。

写真家、かつ、混雑する会場まで行きたくない方にとっては丁度いいスポットなのかもしれません。
周辺の様子と観賞環境
土手には地元の人と思われるグループがちらほらいる程度で、大混雑とは無縁。静かで平和な空気が流れていました。
ただ、大会後半になるにつれ人が増えてきたので、「座って見えるスペースが絶対に欲しい!」という場合は打ち上げ前の場所取りをおすすめします。
私が鑑賞したエリアは人が少なかったので、15分前でも見やすい場所に座れました。
また、アスファルトの上に座ることになるので、レジャーシートだけでなくクッションがあると快適に座れそうです。
帰りも人混みに巻き込まれることなくスムーズに移動でき、大会後のストレスはゼロでした。
よかった点と気になった点
よかった点
- 大混雑を避けて、のんびり花火を楽しめる
- 騒がしくなく、落ち着いた雰囲気
- 花火も意外と見れる
気になった点
- 花火が小さい
- 音の遅れがあるため、臨場感は薄い
- 高速道路が近いと花火の音が聞こえづらい
- 低めの花火が見えにくいことがある(第2会場まで見れるかは期待しないほうが良いかも)
- トイレや売店などの設備はない(要準備)
こんな人におすすめ
- 小さな子ども連れで、人混みを避けたいファミリー
- ゆっくり話しながら花火を楽しみたいカップルや友人同士
- 写真や動画撮影をメインにしたい方
- 帰りの混雑を避けてスムーズに帰りたい人
花火が小さく見えるかわりに、人混みの悩みが皆無だったので、とにかく人混みが苦手な方におすすめしたいです。
まとめ|「5km離れ」でも隅田川花火は楽しめる!
今回の体験でわかったのは、必ずしも会場の近くに行かなくても、隅田川花火大会は楽しめるということ。混雑を避けて、静かな場所でじっくり花火を味わうというのも、ひとつの豊かな楽しみ方でした。
「今年は会場周辺は避けたいな」と考えている方は、ぜひ「会場から遠めの荒川河川敷」という選択肢も検討してみてください。もし、物足りなさを感じたら、来年は会場近くのホテルを取って、混雑を避けてみても良いかもしれませんね。